2015年08月24日

〈26〉『漢文解析』事始

前回、8/20頃の『医大受験』最終号がでると書いたが、
そんなお盆明けに出るわけがなく、(出版社は印刷会社にあわせてしっかり1週間の夏休みだ)、
それは校了締め切りであった。9月20日頃にでるらしい。
ただし、今回は書店には並ばないとのこと。つまり市販されず、これまでの定期読者等に
感謝号として送呈するらしい。アマゾンで売るのかどうかは私にはわからない。
いずれにせよ、これまで書店で購入していただいている方は、
育文社に直接問い合わせることがよいと思う。

 前回記したとおり、連載稿は、‘ 第1回・漢文句法基礎ドリル ’ で締める形とした。
その「元々」の話をしよう。
 実は、『漢文解析』の元となったGHSテキストには、出版にあたって割愛した部分がある。
その一つは、原板にあった最終章「般若心経・文法解析」という、バチあたり(?)な企画で、
要するに、今でも和人に売れている漢文はと感考えて、孫子かどちらかだということから
とりあえず全体が短い「般若心経」をまずはセレクトしたのだった。
もともと、大人向け、ビジネスマン向けの漢文読み物という企画からはじまった本書であったから
なのだが、GHSのテキストとなり、学参という方向に舵を切ることになってお蔵入りとなった。

 もう一つは、第3章以降についていた「練習問題」である。
当初、入手可能な漢文教科書とGHSにあった幾つかの問題集等から漢文のサンプルを拾い上げて、項目ごとに句法・句形についての文法解析練習の例文を数個ならべたものである。授業テキストであるから、解答解説はなかった。授業の素材であるから。
 ところが、出版の段になって、それを含めて解説を入れると、さらにページが100ページ増えることとなり、そんな手間暇がかけられなかった(『体系化学』の時とは時間的環境がちがった)のとあわせて、だったらカットしようということになり、最終章は、センター試験過去問の解析に置き換わったわけである。そういう「原型」があるにはあったが、『漢文句法基礎ドリル』は、当初のそれを超えるものとなっている。

 『漢文解析』では、既存の形にとらわれない、斬新な、どこにもない展開を果たせたこともあり、今度は、伝統的・保守的な展開を踏襲しながら、同じ論理を説いていきたいと思った次第である。
・・・その分かりやすい人もいるし、そうしないと分からない人もいるし、また、現状では初学者・高校生には、いきなり『漢文解析』では前提が読み解きにくいからである。

 第1章の[1]は、「返り点」である。まずは「レ点」がどういう文型、品詞においてつかわれるかということから話がはじまり、上下点は、どういう構文に現れ、どうして中に一二点を挟むのかということを解く。
 だれもありたまえと思っていることではあるが、それは自然物ではなく、人工的なものであり、
ということはそれを作った人がいるということであり、そこには目的とルールがあるはずなのであるが、その初心が忘れ去られて、「そういうもんだ」として通用しているものが多々ある。
誰もふれようとしない、誰も問題としないことに踏み分け、道をつくること、その愉しさをともに
できる「人」が、声を寄せてくれるかぎりは、この歩みがつづくことだろう。
posted by Kyuzen Ichikawa at 22:33| 閑綴帳