2017年04月30日

〈39〉『漢文解析』は一部の人のために

 『漢文解析』は東大理系受験生への“応援歌”
 今年も新学期を迎え、新たなスタートを切った。
とはいえ、物理と化学のクラスを分け、体系化学は1,2,3としたものだから、
(体系化学blog参照のこと)、漢文をレギュラーでやるコマがとれなくなった。
そんなこんなで開店休業状態の「市川商店」であるが、(その分bolgも休止・・・)
夏期の早いうちに集中授業をする予定である。
それまでにGHS生には『漢文解析』を精読・熟読しておいてもらい、
ライブの漢文授業に満を持して望んでもらいたいと思っている。
 ただ、それまで何もしないのも忍びないので、例の『漢文句法基礎ドリル』の指導を、
目下、漢文解析における最高弟であるGHS田川講師に任せているところである。

田川先生は、京大の理学部卒であるが、学問のあらゆる分野への興味は尽きず、
化学・物理はもちろん、直接は2次試験にない漢文の授業も嬉々として受講していたのが、
ついこの間のことのようだ。・・・そう、『漢文解析』は彼のように、理系ながらも、
漢文に興味をもち、漢文の精神世界に憧憬を抱く人のために書かれたものである。
それは、文系出身でありながら、理系へと進んだ私でなければ書けないことがあるから、
そして、「あとがき」に書いたように、ドイツ語・中国語など諸ヶ国語を学んでから、
理系受験生となった“カブキ者”であってはじめて見えた風景があったからである。

だから!! いやいやながら、センター試験にでるから仕方なく漢文を学ぼう、
できれば最小限の時間で、要領よく満点がとれればいいな・・・という心映えの者には、
『漢文解析』は1ミリも響かない。当然である。
もっとも、最初はそういうところからはじまっても、やがて漢文への学びに心が赴き、
しかしながら、その非論理性に違和感を覚えつつ、努力を続けてきた人への、
“溜飲の書”たることを企図している。胃薬でいえば、PPIレベルといえようか。

ご存知のように、理系ながらに二次試験国語の1/4の配点で漢文を課す見識をもつ東京大学を
(注:すでに述べたように名古屋大学も医学部には漢文を課す)目指すならば、
古文はもとより、漢文は避けて通れない。避けて通れないものならば、
堂々と雄々しくど真ん中を闊歩すればよかろう!! 
そんな、私が受験生のときの信条に共鳴できる者だけに響けばそれでよい。

安易に学んだ漢文なんぞ、その後の人生に何の役にも立たちはしない。時間の無駄である。
ーー直接役に立たないことは受験勉強には多々あるが、漢文だけは一生モノであるーー

『漢文解析』はそんな意味で、各人の漢文への向き合い方を映す「手鏡」でもある。
posted by Kyuzen Ichikawa at 11:18| 漢文解析事始