2018年01月19日

〈45〉今年のセンター試験

昨年は、新井白石による日本漢文が出題され、「白石って・・・どうよ」と書いた。
そういう漢文もあるんだよ、日本人がこんなに見事に漢文を吸収し、
思想を表現してきたのだよ、ということを天下に知らしめるには、
よいチャレンジだったとは思いはする。
実際、漢文の教科書には、かならず一定割合の、
「日本漢文」が収載されているから、文科省から教科書会社への忖度せよとの
メッセージとしても必要な一コマだったのかもしれない。

さて、今年は、ほぼど真ん中のストレート的な漢文にもどった。
2015年には、東大の理系に出せばちょうどよいのではない?という
老荘思想的なテイストで、しかも漢文的難所がいくつかある、難度の高めのものが出たが、
ここらで、センターラインに軌道修正というところであろうか。
内容的には、一見愚鈍だが実は賢い主人公Aと、これを見抜いている大人物Bの会話で、
A「庶民はみな、はやくあなたに大臣になった方がよいといっている」
B「ではお前はどう思う?」
A「私は、あなたは大臣にならないほうがいいと思う。なったらそれこそ大ダメージですよ」
という正統派の漢文お決まりの「異常言動」が炸裂する。
B「それはいったいどういうことだ?」
聞き返し、Aの持論を聞いて、「なーるほど、ためになった。お前はやはり賢いのう。」
( ゚Д゚ノノ"☆パチパチパチパチ という〆になる。

この異常言動のもつ「矛盾」とその「解決」こそが読解の焦点である。
いわば弁証法的な矛盾論理の調和的克服というロジックの読み解きの教材として
授業で解析しておきたいものが一つ加わったといえる。
とりあえず、星2️ 四つ かな。
posted by Kyuzen Ichikawa at 19:40| センター入試