2018年03月03日

〈46〉『新・漢文法基礎 句法・句形演習ドリル 』脱稿

走ーり出したら止まーらない
 年明けてからこの方、営為取り組んでいた
漢文演習ドリルテキストが完成の域に達した。
全118ページ。演習ドリルは全部で16回となった。
解答・解説は今年度の授業を進めながら書いていくので、
全部で200ページ超にはなるだろう。

 昨日は、一月ぶりに新宿本部校に顔を出し、その報告をして、
試し刷りをし、細部を確認、次年度テキストとしての採用と作成の話がまとまり、
今年の国立理系コースの生徒向けに、前期に週一・90分の授業枠も決まり。
これ亦、愉しき漢文ドリルの時間を共有できそうだ。

 前回書いておいたように、『漢文解析』の元テキストには、
各項に練習問題がついていたのだが、それを端折っての出版となった。
思練化学の読者倶楽部の会員には、記憶されている方もいることだろう。
その直後には、構想としてはあったものの、『医大受験』の連載のため、
センター試験や東大理系の過去問の文法解析に四年ばかり注力したため、
この演習ドリルが後回しになりはしたが、漢文問題を詳細な分析する機会を
持てたことが、『漢文解析』を超える文法的視座を用意してくれたようである。
意図的にやっているわけではないが、世の中便利な言葉があるもので、
こういうのを「結果オーライ」という。

資料文献
 当初の予定では、1月一杯で書き上げて、物理と化学のテキストのバージョンアップに
かかるつもりではあったが、書き始めるとだんだんに内容が深化し、
さらに文法解析力が深化し、思いもかけなかった発見もあり、
結果的に二ヶ月を要してしまったわけである。
まさに、「はしーりだしたらとまーらない」(同年代でないとわからないだろうねー)
である。「書く事は考える事」とはよく言ったもので書くほどに、内容が深まり、
ゴールが先へ先へと遠のき……を繰り返しで大変だった。
 漢文の文例を収集するのに、以下の書籍を利用させていただいた。

資料文献 

A 基礎からのジャンプアップノート『漢文句法演習ドリル』

  旺文社 2009(三羽邦美著・東進)

B ステップアップノート10

 『漢文 句形ドリルと演習』河合出版 2015(高橋健一他共著・河合)

C 超基礎国語塾

  『漢文 ヤマのヤマ』学研 2003(三羽邦美著・東進)

D 句形と語法がわかる

 『漢文 基礎トレーニング』駿台文庫 1998(斉京宣行著・駿台)

E 大学入試直前DASH  2010

 『かけこみ26レッスン 漢文句法』桐原書店  (橋本浩正著・東進) 

F 改訂版『必携 明説漢文』尚文出版 2008  

                                 (全国高等学校 国語教育研究連合会) 

G 整理法・公式シリーズ 精選・詳解

  『漢文読解の公式』学研 2000(馬場武次郎著・一橋学院)

H 句形整理

 『基礎からわかる漢文・新訂版』日栄社 1975 (馬場武次郎・一橋学院講師)


特にセレクトしたわけではない。GHSに生徒が寄贈していった分と、
自分で折に触れて(アマゾンの古本などで)集めておいたのとで、
とりあえず7冊ほどもあればよかろうかと。
やはりなんといっても漢文の専門家、レジェンドの方達であるから、
漢文の例文を拾集するには十分であった。
・・・まあ、これは『体系化学』の問題を集めるときと同様の
手法なのだが・・・要するに、一冊の問題集では不足・不十分ということであり
数冊を束ねてはじめて「ドリル」となりうるという事情は、科目を問わないようだ。

ちなみに、元代ゼミ講師・現駿台漢文講師の宮下氏の著作は、
ほぼすべて所持はしているが一切参照していない。
というのも、中国語堪能な宮下氏の漢文は、従来の型を破ったという点では、
私もレスペクトするものがあり、そういう場合、自分の技が完成するまでは
見ることなく「できた!!」と思ってから対決するのを楽しみにしている次第。
解説が書き終わってから比較するのも愉しみである。

自画自賛ポイント
 『漢文解析』の時は、ページ数の制限に加えて、自己の文法解析力が
今から思えば途上であったこともあり、句法・句形のすべてに触れることが
できてはいなかった。すでに謎解きができた部分を披露することがメインとなった。
そこからの見かけ上のブランクとなった4年間は、
未解決であった句法・句形に闘いを挑んでいた雌伏の時であったといえようか。
近いうちにGHSテキスト公開のコーナーにアップすることになるから、
それまで有志諸氏は、次の問題に対する自分なりの答えを考えておいてほしい。
賢明なる『漢文解析』の読者諸氏にあっては、同様の答えに自力で到達することは
可能なはずであり、もし、事前に同様の答えをくれた方には本ブログで紹介し、
「漢文解析マスター」の称号を贈りたい。
    [答案はこちらへ]→study@ghs-yobikou.co.jp
 問題1  
  「再読文字 '猶'(なほ〜ごとし)にはなぜケモノ偏'犭'がついているのか?」
 問題2
  「抑揚形に用いられる' 況(いはんや) 'の品詞は何か?(もちろん動詞にあらず)」

答えは、GHSのHPにアップされる「テキスト公開」にて。
posted by Kyuzen Ichikawa at 21:29| テキスト情報