2014年09月24日

〈14〉二学期の風景

二学期冒頭
 毎年のことながら、二学期の開講の漢文の授業は人数が目減りするもの。
理系受験生としては、夏期に精一杯勉強して模試を受け、進歩を確認するとともに、
また新たな課題がみえてきて数学も、英語も、物理も化学も、
まだまだ一杯やらねばならないことがあるとわかる。
特に、難関ほどに二次試験の配点が高いから、「足切りに合わなければよい」という視点に立てば、
センター試験の漢文の50点はギュッと圧縮されるから、まあそこそこの点がとれれば、
二次試験の数学や理科を1問解いた方がよぼとに得点は稼げるという計算も成り立つ。
そうすると心にゆとりがあった1学期には親しめた漢文法も、理系科目の重圧にとって換わられる。
「・・・・ということで、理系科目に専念します・・・1学期、どうもありがとうございました」
と後ろ髪引かれつつ、若干名の生徒が挨拶に来る。
 各人が、人生の岐路ともいうべき時期に、一つの方向を選ぶのは必然である。
何かを選ぶということは、何かを選ばないということである。
ただ、その精神には漢文の種はしっかりと蒔かれたはずである。
いつしか、時間的余裕がうまれて、ふと教養として漢文にふれたくなった時に、
もどって来れる拠り所をもてただろうから、それでよい。

漢文解析・改訂箇所
 そうやって、かつて漢文も国語もそこそこにして、理系科目に専心した受験生は、
モノが見えてくる齢となると、漢文の世界にも心が引き寄せられることがあるものだ。
漢文は試験科目として学ぶより、学ぶべきことありて漢文を学ぶ方が断然よいのだ。
ただ、そのとき、過去に受験勉強として集中した時期があれば幸いだし、ハードルは低くなる。
と同時に,漢文の世界を掴みきれないまま、途中で切り捨てた思いを漸くにして埋める機会である。
そうやって、今年のGHS生たちも、ゆくゆくは漢文に再入門することだろう。
 今も昔も、漢文という試験科目は、そういう位置取りにある。

 既報のとおり、漢文解析の第1刷は、幅広い読者層(むしろ受験生以外?)に支えられて、
10月にも二刷となる。内容的な改訂は、前々回に記した一カ所で済みそうである。
が、実は、大きな改訂がある。
・・・それは、表紙カバーおよび表紙の前後面にある「受験国語」の文言が削除となるという点だ。
育文社としては、この反響を受けて、書店の一般書、ビジネス書などのコーナーにおきたいのだが、
「受験国語」の文言があると、学参コーナーにしか並べられないルールだそうである。
だから、二刷以降は、この制約から自由になって、「ディープな●●史」とか「山●日本史」などの
リバイバルコーナーにも姿を現すことになるやもしれず。
それはそれでまた、本書の本来の位置取りなのかもしれない、と思えてくる。
posted by Kyuzen Ichikawa at 15:22| 日記